第2話:お店での「魅力」や「活気」って何だ?
みなさんは、一般的なお店を見た場合、「魅力」があるとか、「活気」があるとかの判断は、どこでされていますか?たぶん、直感的に感じたから「そうだ」と思う人が多いのではないでしょうか。
その「直感的」と言うのもいろいろあるでしょうが、概ね「売れているお店=人が多く立ち寄るお店」となるのではないかと推測します。
人が多く立ち寄るお店の共通項は、その店に魅力や活気があることです。このような書き方をすれば、いったい「魅力」や「活気」って何なのということになります。
筆者の言う「魅力」とは、商品構成(それなりに人の目を引くものを準備しなければなりませんが)ではありません。「活気」といえば、「人が集まる様」のことでしょうと言う人がいますが、そうでもありません。
また、商品構成上、他店と比べ物にならないお店もありますが、特異例です。大半の商品は、どのお店ともかぶっています。値段による違いから人だかりができることもありますが、長い時間続くことはありません。
同じような商品、価格で皆勝負しているのに売り上げの違いが出てくるとはどういうことでしょう?これらのことから、変わるものが一つ見えてきます。それは、「人」です。
同じ人間なのに販売している人によって大きく左右しているのです。すなわち、「魅力」も、「活気」も、出店者自身がつくり出しています。だから、売れるお店にする大前提は、お店の人自身に行きつきます。
毎日の日常生活では、魅力的な生活をしていたとしても、フリマ会場では恥ずかしくて、声が出ていなかったり、「商品は、来場者が気に入って次々に買っていくものだ」と勘違いされているのかもしれません。
筆者が、売れているお店を観察していると、お店の人からの声が必ず出ています。フリマに来る人(裏事情という視点から)の多くが、単身で生活されている人、専業主婦、子育て中の若い奥様といったなかなか外出しない、できない人など、寂しがり屋の人が多い傾向にあります。
フリマに来る消費者ニーズを満たすという点から、消費者が振り向きたくなるお店とは声をかけてくれる人のいるお店ということになります。その次に、商品構成と言う順番となりそうです。
このような寂しがり屋さんが多く集まる場として連想するのが、朝市などです。毎日やっていないから人が集まるということもありますが、それだけではありません。
人の集まる場には、人の活気に不可欠な呼び込みの声です。このような非日常的な些細なことを体感しにフリマ会場へ行くのではないでしょうか?ショッピングモールや既存の商店街(昔はあったのですが、来街者の減少によって声も小さくなりました)では、体感できないフリマ独特の雰囲気、これこそが魅力であり、直接自分のお店に反映されるのです。
この声に釣られ、一人、二人と商品を見て行けば、それが自分のお店の活気となるのです。待っていても、人は自分のお店の魅力や活気をつくってはくれないということです。また、つまらない、どこにでもある商品だとしても、店主の口説きに絆されて、しょうがなく買って帰る人もいるでしょう。
ご出店される「あなた」!女優さん、俳優さんになりきってみませんか?たった1日限りのお店屋さんの店主ですから、「店主」という非日常的な役に徹して演じてみてください。この時だけは、不思議と魔法がかかりますから・・・。そして、出店した以上、出店料以上の売り上げをもって帰って欲しいのが、主催者側の気持ちです。
私たち主催者は、多くの人がフリマ会場に来るように広告周知を行いますから、お互いにいいもの(フリマのこと)をつくりませんか?